資料写真:イェニ・ヤシュマ風力発電所の風車列/Press Service of the President of the Republic of Azerbaijan(CC BY 4.0)出典

エネルギー・資源

アゼルバイジャンの風力発電が22倍の6億kWhに。火力は8.7%減、発電全体は3%減

アゼルバイジャン国家統計委員会によれば、2026年1〜7月の発電量は151億7200万kWhで前年同期比3%減った。減ったのは火力で8.7%減の114億4150万kWhである。一方で風力は6億600万kWhと22倍に増え、太陽光は3億5070万kWh、水力は21億9570万kWhといずれも伸びた。総量が縮むなかで電源構成だけが動いている。

この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)、点は各国の首都の位置。

アゼルバイジャンの2026年1〜7月の発電量は151億7200万kWhで、前年同期比3%減った。国家統計委員会の月次報告として、APAエコノミクスが伝えた。うち商品として出荷された分は147億3490万kWhで2.5%減である。

総量は縮んでいるが、内訳の動きは一様ではない。

電源1〜7月の発電量前年同期比
火力114億4150万kWh-8.7%
水力21億9570万kWh+5.6%
風力6億600万kWh22倍
太陽光3億5070万kWh+5.0%
バイオマス・廃棄物1億4100万kWh+6.7%
合計151億7200万kWh-3.0%

減少はほぼ火力の一点に集中している。火力は全体の75%を占めるため、その8.7%減がそのまま総量の3%減になった。

風力の22倍という伸び率は、出発点がほぼゼロだったことの裏返しでもある。ただし6億600万kWhという水準は、太陽光の3億5070万kWhを上回り、水力の4分の1を超える。設備の規模としてすでに無視できる大きさではない。

再生可能エネルギーを合わせると、風力、太陽光、バイオマスで10億370万kWhとなり、発電量全体の6.6%を占める。水力を含めれば32億5940万kWhで21.5%である。

電力部門の産出額は減っている。電力、ガス、蒸気の生産、流通、供給部門の産出額は20億8470万マナトで2.5%減った。上水道、廃棄物処理の部門は3億8390万マナトで0.6%減である。2025年通年ではそれぞれ34億8480万マナト(0.3%増)と6億5480万マナト(2.5%増)だったので、今年に入って方向が変わったことになる。

投資家の観点で意味を持つのは、この国が発電量を増やしながら電源を入れ替えているのではなく、総量が縮むなかで構成だけを動かしているという点である。新設の風力と太陽光が伸びても、火力の落ち込みを埋めていない。輸出余力の確保を目的に再生可能エネルギーを導入するという政府の説明に照らせば、国内消費が伸びない限り、増えた分は輸出に向かうことになる。

この記事の日付 2026年8月17日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年8月18日 8:26

← 記事一覧へ戻る
アゼルバイジャンの風力発電が22倍の6億kWhに。火力は8.7%減、発電全体は3%減 | Caspian Intelligence