金融・投資

カザフスタンの輸出信用機関、モンゴル貿易開発銀行に3,300万ドルの枠を承認。無蓋貨車約2,100万ドルの取引を具体化中

10月1日にアスタナで開いたカザフスタン・モンゴル政府間委員会の第10回会合で、カザフスタンの輸出信用機関がモンゴルの貿易開発銀行に3,300万ドルの枠を承認したと貿易統合省が公表した。枠の中で鉄道の無蓋貨車の取引3件、約2,100万ドルを具体化している。

資料写真:マタイ駅(カザフスタン)/Nikolai Bulykin(CC BY-SA 4.0)出典
この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)。点は本文に出てくる場所(アスタナ)。

カザフスタンとモンゴルの貿易・経済・科学技術・文化協力に関する政府間委員会の第10回会合が10月1日、アスタナで開かれた。カザフスタン側はサパロフ農業相、モンゴル側はノムトイバヤル副首相が出席し、会合の最後に議定書に署名した。

貿易統合省の発表によると、カザフスタンの輸出信用機関がモンゴルの貿易開発銀行(Trade and Development Bank)に3,300万ドルの枠を承認した。この枠の中で、カザフスタン製の鉄道の無蓋貨車を供給する取引3件、総額約2,100万ドルを具体化しているという。取引は締結済みとは書かれていない。国営通信カズインフォルムによると、会合で貿易統合省のアイジャン・ビジャノワ第一次官はこれらをこの枠で最初の試験的な取引と呼び、うまく立ち上がるかどうかで仕組みの今後が決まると述べた。輸出信用機関はモンゴルの他の銀行とも協議を進めている。カザフスタン側は、自国の企業がモンゴルの製品を有利な条件で買えるよう、逆方向の金融の仕組みも検討しようと提案した。

項目数字出所
貿易開発銀行への枠3,300万ドル貿易統合省、農業省
枠の中で具体化中の無蓋貨車の取引3件、約2,100万ドル貿易統合省
2025年の両国の貿易額1億3,350万ドル(7.7%増)農業省
うちカザフスタンの輸出1億2,300万ドル農業省
うちカザフスタンの輸入1,050万ドル農業省
2026年1〜8月の貿易額約7,700万ドル貿易統合省
農産物・食品の貿易の伸び2025年32%、2026年1〜7月11%農業省
鉄道貨物の伸び2026年1〜8月16%農業省
自動車による貨物輸送2025年1万7,300トン(52%増)農業省

両省はともに、7月22日にユーラシア経済連合とモンゴルの暫定貿易協定が発効したことを挙げた。カザフスタンとモンゴルの二国間の協定ではなく、カザフスタンが加盟するユーラシア経済連合とモンゴルの協定である。特恵の対象を、貿易統合省は367品目、農業省は約400品目と書いており、両省の発表で数が食い違う。

農業省は別の発表で、サパロフ農業相とノムトイバヤル副首相の会談を伝え、両国が貿易額を5億ドルへ増やす意向だとした。この5億ドルは新しい目標ではない。4月21日のトカエフ大統領との会談で、モンゴルのフレルスフ大統領は、2024年のトカエフ大統領のモンゴル訪問の際に2025〜2027年の貿易・経済協力の行程表を採択し、貿易額を5億ドルに引き上げる課題を掲げたと述べている(大統領府の発表)。

ほかに貿易統合省は、9月28日に同省の技術規制・計量委員会とモンゴル標準化・計量庁が覚書に署名したと伝えた。貿易政策発展センターのカズトレード(QazTrade)は今年、モンゴルのMAXグループとMon-Kaz Trade & Investment Hubの2社と協定を結んでおり、ウランバートルで「Made in Kazakhstan」の名を冠した常設の販売拠点の立ち上げを準備している。農業省の発表によると、カザフスタン側は羊毛と原皮の深加工の共同クラスター、蓄電池や農業機械の供給を協力の候補に挙げた。中国領を経由する鉄道・道路の経路と、カザフスタン〜ロシア〜モンゴルの経路の整備も議題になった。

2025年のカザフスタンの対モンゴル輸出は輸入の10倍を超え、貿易は大きく輸出に偏っている。3,300万ドルの枠の中で最初に具体化している取引も、カザフスタン製の貨車をモンゴルへ売るものである。ビジャノワ第一次官は、今年は取引・金融・組織の道具を整えた年だとし、これからは具体的な取引で中身を満たすことが課題だと述べた。

この記事の日付 2026年10月1日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年10月2日 16:33

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