カザフスタン金融市場規制・発展庁は9月5日、S&Pグローバル・レーティングが9月4日に同国の銀行部門カントリーリスク評価(BICRA)を改善したと発表した。動いたのはBICRAの構成要素である産業リスクで、「7」から「6」へ1段階上がった。経済リスクは評価そのものではなく、見通しが「安定的」から「ポジティブ」へ改まっている。BICRAのグループ全体の数値は発表に示されていない。2021年、2023年、2024年に続く見直しである。
| 対象 | 変更 |
|---|---|
| 産業リスク(BICRAの構成要素) | 「7」から「6」へ引き上げ |
| 経済リスク | 見通しを「安定的」から「ポジティブ」へ |
| バンク・センタークレジット | 長期格付けを「BB+」へ引き上げ |
| フリーダム・グループの子会社 | 国内基準の格付けを「kzA」へ引き上げ |
| ハリク銀行(BBB-)とヌルバンク(B)の長期格付け、フリーダム持株会社の国際格付け | 見通しを「ポジティブ」へ改定 |
産業リスクの引き上げは金融機関の監督を強化する同庁の施策が効果を上げた直接の結果だと、S&Pの報告書を引いて同庁は説明する。挙がっているのは、資産の質の定期的な評価、SREPと呼ばれる監督上の検証・評価の手法への移行、急成長した個人向け分野を中心にリスク選好を抑える措置である。銀行規制・監督が域内の他国(ウズベキスタン、キルギス、アルメニア、アゼルバイジャン)より実効的だという比較も、同庁自身の主張ではなくS&Pの評価として示されている。8月21日のソブリン格付けの格上げでは見通しが「ポジティブ」から「安定的」へ戻っており方向が逆に見えるが、対象は政府の信用力と銀行部門のカントリーリスクで別である。個別行の格付けを含め、以上はいずれも同庁の発表による。
