キルギス財務省は9月30日、2027年と2028〜2029年計画期間の予算法案の本文、2種類の説明書(根拠説明書と趣旨説明書)、附属書14件を公開した。法案第2条は2027年の歳入を7,282億9,555万3,600ソム、歳出を6,958億943万5,200ソム、黒字を324億8,611万8,400ソムと定める。施行日は2027年1月1日だが、水準の確定にはジョゴルク・ケネシュ(議会)の採択を要する。
説明書によれば、歳入は対GDP26.6%、財政資産を除く歳出は同25.4%、黒字は同1.2%にあたる。歳入は2026年の当初予算法で承認された水準に比べて1,770億8,839万7,500ソム、32.1%増える。
| 項目 | 2027年(案) | 2028年(計画) | 2029年(計画) |
|---|---|---|---|
| 歳入 | 7,282億9,555万3,600ソム | 8,269億6,909万1,700ソム | 8,848億6,819万3,300ソム |
| 歳出 | 6,958億943万5,200ソム | 7,814億8,826万4,100ソム | 8,313億2,015万3,300ソム |
| 黒字 | 324億8,611万8,400ソム | 454億8,082万7,600ソム | 535億4,804万ソム |
閣議は9月25日に法案を承認し、所定の手続きで議会へ提出するよう指示した。内閣の発表は、2027年の歳入を7,273億ソム、2026年に比べて1,761億ソム・31.9%増としていた。
この7,273億ソムが世に出たのは閣議が最初ではない。財務省は9月16日に開いた公開予算聴聞会で、2027年の歳入を7,273億ソム、歳出を6,948億ソム、黒字を325億ソムと示していた。聴聞会は予算法典71条・127条に基づいて毎年開かれる手続きである。
法案の歳入と歳出が聴聞会・閣議の時点の値を上回る理由は財務省が書いている。9月26日の投稿によれば、9月25日の閣議の結果として、疾病の予防・早期診断と医薬品・抗がん剤の購入に10億ソムを追加計上した。9月30日の投稿は、閣議での決定と寄せられた提案を踏まえて2027〜2029年の歳入と歳出のパラメータを増額方向に修正し、法案に反映したとしている。
趣旨説明書には、財政資産を含む歳出7,804億7,640万ソムを機能別に分類した表もある。この歳出は法案第2条の歳出とは範囲が違う。2027年案は教育1,341億6,180万ソム、保健774億1,620万ソム、社会保護472億7,240万ソムで、2026年の当初予算はそれぞれ889億5,000万ソム、546億9,360万ソム、257億950万ソムだった。ただし同じ表では、合計と保健の2区分だけ水準と差額が10億ソム分合わない。閣議で加わった10億ソムが「当初比」の欄に及んでいないとみられる。
資本投下は法案第5条で278億6,000万ソムとし、うち178億6,000万ソムをイシク・クル州のバルスコーン〜ベデル道路の建設に、100億ソムを社会経済施設や飲料水供給、灌漑、道路などに充てる。法案第4条は、歳入の一部を歳出を通じて安定化基金へ200億ソム繰り入れるとしている。最低賃金は2027年に月9,800ソムとする。公的債務の上限は対GDP70%、単一の債権者への債務は対外公的債務総額の45%までとする。
閣議の発表は、2027年から高地と遠隔地に住む多子世帯の母への一時金「バラ・ベレケ」(Bala Bereke)の支給が始まると述べた。この一時金は2024年12月18日にジャパロフ大統領が署名した大統領令UP第370号で設けられたもので(12月24日に官報エルキン・トー第99号で公布)、令文では、対象は2026年1月1日以降に第4子以降を出産した母、額は第4子10万ソムから第10子以降200万ソムまで、支給は子が1歳になったときとされている。2027年が支給の初年度になる。趣旨説明書は2027年の計上額を33億790万ソムとしている。
キルギスの手当の受給者数は2026年1月1日時点で27万4,000人だった。
法案第19条は、非常時の国家予算を除き改正を年2回までとし、1回目は6月1日、2回目は11月1日までに議会へ提出すると定める。2027年の予算の水準が確定するのは、議会が法案を採択した後である。
