金融・投資

キルギス内閣、第三国からの建材の一部の輸入を6か月禁止へ。EAEU加盟国の領域からの搬入と通過貨物は対象外

キルギス内閣は9月14日付の決議で、建築用ブロック・れんが、タイル、板ガラス、ケーブル・電線のうち附属書に挙げた品目について、第三国からの輸入を6か月の期間で一時的に禁止すると決めた。ユーラシア経済連合(EAEU)加盟国の領域から搬入されるものと通過貨物は対象外で、禁止は決議の発効から3日を経て始まる。

資料写真:イシククル湖/Ninara from Helsinki, Finland(CC BY 2.0)出典
この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)。

キルギス内閣は9月14日付の決議No.614で、第三国からの一部の建材の輸入を6か月の期間で一時的に禁止すると決め、9月16日に附属書とともに公式サイトで公表した。決議にはカスィマリエフ内閣議長が署名した。対象は附属書1に挙げた建築用ブロック・れんが、タイル、板ガラス、ケーブル・電線で、ユーラシア経済連合(EAEU)加盟国の領域から搬入されるものと、キルギスを通過する貨物には禁止が及ばない。

禁止は決議の発効から3日を経て導入される。決議自体は公式公布の日から7日を経て発効すると定めており、禁止が始まる日と終わる日は、決議にも内閣の発表にも日付では書かれていない。

附属書1の品目は次のとおり(コードはEAEUの対外経済活動商品分類)。

コード附属書1の品名
6810 11 100 0軽量コンクリート(砕いた軽石や粒状のスラグなどを基材とするもの)製の建築用ブロックとれんが。補強の有無を問わない
6810 11 900 0その他のセメント・コンクリート・人造石製の建築用ブロックとれんが。補強の有無を問わない
6907 21 100 0、6907 21 900 9舗装用の板と、床・炉・暖炉・壁の化粧張り用タイル
6907 40 100 0長方形その他の形のタイル・キューブとこれに類する製品
7003(項の全体)鋳造ガラスと圧延ガラス(板状のものと形材)
7004(項の全体)延伸ガラスと吹きガラス(板状のもの)
7005(項の全体)フロートガラスと、表面を研削・研磨したガラス(板状のもの)
8544 49 950 9 の一部アルミ芯ケーブル(AVVG、AVVGng、AVVGng-LS。断面積2.5〜240mm²)、銅芯ケーブル(VVG、VVGng、VVGng-LS。同1.5〜240mm²)、自己支持型の絶縁電線(SIP-1〜SIP-5。同16〜150mm²)。いずれも1〜5芯

ガラスの3項は、吸収層・反射層・無反射層の有無を問わず、それ以外の加工をしていないものを指す。

決議は、ほかに2種類の貨物を禁止の対象から外している。戦略的・投資的な対象の実施に向けた貨物であることを、大統領総務局が附属書2の様式の確認を付けた公式の書簡で通関地の税関に伝えたものと、キルギスの法令に従って発効した国際条約・協定が定める投資事業の枠内で搬入されるものである。

経済商業省は世界貿易機関(WTO)とユーラシア経済委員会(EEC)に、外務省は独立国家共同体(CIS)執行委員会に、決議の発効の3日前までに禁止の導入を通報する。国家税関局と国家国境警備局は、違法な輸入を防ぐ措置をとる。決議はEAEU条約第47条などを根拠に挙げている。内閣の発表は、決議の目的を、国内の建材生産者の保護、国内市場の安定、第三国からの輸入競争の下でのキルギスの経済(国家)安全保障の確保としている。

国家統計委員会の2025年の貿易統計(改めた集計)の国別の値を合計すると、板ガラスの3項の輸入877万ドルのうち、第三国からの輸入は405万ドルだった。第三国からの輸入は原産国別に集計されており、このうちウズベキスタン産が346万ドルと85%を占めた。ブロック、タイル、ケーブル・電線は附属書が項の中の一部のコードや型式に限っているため、4桁の項の統計では対象分の輸入額を示せない。項の全体で見ると、第三国で最大の原産国は、セメント・コンクリート・人造石の製品(6810)とタイル(6907)ではウズベキスタン、ケーブル・電線を含む絶縁電線の項(8544)では中国(第三国からの輸入の84%)だった。

経済商業省は6月5日に同じ題名の決議案を公開協議に出し(協議は6月20日まで)、協議では国内の磁器質タイルのメーカーが、決議の附属書1のタイルと同じ3つのコードを品目に加えるよう求めて、案の手直しに反映したとの回答を受けていた。案が禁止の例外としていたのは通過貨物だけで、EAEU加盟国の領域からの搬入などの除外は決議で加わっている。

建材の輸入の一時禁止は、2026年4月にも、EAEU加盟国の領域からの搬入を除いて石膏ボードを対象に6か月の期間で決議されている。それより前には、2024年7月にセメントの、2025年3月にセメントと石膏ボードの、自動車輸送による輸入を6か月禁止する決議が出たが、どちらも期間の途中で廃止された(2025年の分は5月にセメントを外し、6月に石膏ボードの市場の安定を目的として残りを廃止した)。

この記事の日付 2026年9月16日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年9月17日 21:34

← 記事一覧へ戻る