キルギスが2026年上期、ユーラシア経済連合(EAEU)加盟国のなかで鉱工業生産の伸びが最も高かった。ユーラシア経済委員会(EEC)が8月7日に公表した統計として、トレンド通信が伝えた。
伸び率の順位は次のとおりである。
| 国 | 鉱工業生産(前年同期比) |
|---|---|
| キルギス | +12.7% |
| アルメニア | +10.8% |
| カザフスタン | +3.5% |
| ロシア | +0.4% |
| ベラルーシ | -0.7% |
| EAEU全体 | +0.7% |
注目すべきは全体との差である。EAEU全体の伸びが0.7%にとどまるなかで、キルギスは12.7%、アルメニアは10.8%と、平均を1桁台後半も上回った。加盟国の経済規模ではロシアが圧倒的であるため、全体の数字はロシアの0.4%にほぼ引きずられている。
この構図は、EAEUという枠組みのなかで小国の側が相対的に速く成長していることを示す。ただし出発点の低さも影響している。キルギスとアルメニアはいずれも経済規模が小さく、少数の案件で率が大きく動く。
アルメニアの10.8%という数字は、本サイトが別に伝えた同国統計委員会の発表と一致する。同国では建設が24.5%増、加工業が7.4%増と伸びる一方、農林水産業は10.2%減、対ロシア貿易は約3分の1に縮んだ。生産が伸びて貿易が縮むという組み合わせである。
キルギスの側でも対外関係に動きがある。同国エネルギー省は中国南方電網の国際部門と電力分野の共同事業と投資協力を検討する覚書に署名し、日本とは政治・経済・人道の各分野での協力拡大を協議した。カザフスタンとの農産物貿易は2025年に41.5%増えている。
ベラルーシのみが減少したという点も、EAEUの内実を示している。加盟国の経済がひとつの方向へ動いているわけではない。
