企業動向

ソリッドコア・リソーシズ、最大12億ドルの株式買付を提案。1株11.66ドルで発行済みの約23.2%、9月30日の株主総会の承認が前提

カザフスタンの金生産会社ソリッドコア・リソーシズは9月8日、株主に最大12億ドルを還元する市場内公開買付を提案した。1株11.66ドルで、発行済み株式の約23.2%にあたる最大1億291万5,952株が対象。実施は9月30日の株主総会の承認が前提で、筆頭株主マーデンとネシスCEOは応募しないと確約している。

資料写真:製錬所/Nikolai Bulykin(CC BY-SA 4.0)出典
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カザフスタンの金生産会社ソリッドコア・リソーシズは9月8日、株主に最大12億ドルを還元する市場内公開買付(オンマーケット・テンダーオファー)を提案したと発表した。買付価格は1株11.66ドル、受付期間は2026年9月9日午前11時から10月12日午後5時までである(時刻はいずれもアスタナ時間)。ただしこれは取締役会の提案であり、実施は9月30日午前11時に開く株主総会での決議の可決が前提となる。会社は、決議が正式に可決されない限り買付による株式の取得は行わないと明記している。

買付の上限は1億291万5,952株で、発行済み株式の約23.2%にあたる。1株11.66ドルで上限まで買い付けた場合、総額は12億ドルになる計算である。会社は価格について、直近の実務日である9月7日を含む30日間の出来高加重平均価格に対して10%のプレミアムだと説明している。

項目内容
買付価格1株11.66ドル
買付上限1億291万5,952株、発行済み株式の約23.2%
還元額の上限12億ドル
価格の根拠9月7日までの30日間の出来高加重平均価格に対し10%のプレミアム
応募の方法アスタナ国際取引所(AIX)の取引参加者またはAIXが認める保管機関を通じて行う
対象外制限対象法域の居住者
応募超過の扱い按分で減額し、端数は切り捨て
指名ブローカーBCCインベスト
財務アドバイザーオマーン投資銀行

会社が示した日程は次のとおりである。

日時(アスタナ時間)内容
2026年9月8日発表と株主向け説明書(サーキュラー)の公表
9月9日 午前11時買付の受付開始
9月18日 午後11時59分議決権の基準時
9月28日 午前10時59分委任状・議決指示の受付期限
9月30日 午前11時株主総会(アスタナのシェラトン・ホテル)
10月8日 午後5時応募の撤回期限。以後は撤回できない
10月12日 午後5時買付の受付終了
10月14日ごろ結果の公表
結果の公表後すみやかに決済(資金の着金など必要な手続きの完了が前提)

会社は、この日程を見込みのものであり変更があり得るとしている。

株主総会に諮る決議は3つある。第1は上限1億291万5,952株を買付価格で取得することの承認、第2は取得した株式を自己株式として保有することの承認、第3は、買付の完了だけによって生じる筆頭株主マーデンの持ち株比率の上昇を、定款上の許容される取得として承認することである。会社は第3の決議について、買付の結果として比率が上がる分に限られ、マーデンがそれ以外の方法で株式を買い増すことを認めるものではないと説明している。株主は、議決に参加したかどうか、賛否のいずれに投じたかにかかわらず応募できる。

筆頭株主のマーデン・インターナショナル・インベストメントSPCと、ヴィタリー・ネシス最高経営責任者は、買付に応じないという撤回不能の確約を出している。会社はこれを、長期的な戦略的関与と会社の将来への信頼を示すものだとしている。マーデンの現在の持ち株比率は発表に書かれていない。買付が成立すれば自己株式を除く発行済み株式が減るため、応募しなかった株主の持ち分比率は上がり、1株当たりの利益や評価指標はその分だけ集約されると会社は説明している。

取締役会が背景として挙げた財務は次のとおりである。2026年9月1日時点の手元資金は14億ドル、ネットキャッシュは7億4,700万ドル。エルティスPOX事業向けには、欧州復興開発銀行(EBRD)と国際的な銀行団、KfW-IPEX銀行から7億ドルの外部資金をすでに確保している。発表時点で未引出のクレジットラインは3億7,400万ドルある。ロシア資産の売却は2024年3月に完了したとしている。談話を出したエフゲニー・コノヴァレンコ筆頭独立非業務執行取締役は、この1年で投資計画の資金を確保し、財務基盤を強化し、株式資本に影響していた長年の構造的な問題を解決したと述べ、売買の乏しい市場で退出を望む株主に流動性を提供しつつ魅力的な評価で自社株を買い戻すことは全株主の利益になる、との取締役会の見方を示した。

提案されている12億ドルの枠は、会社が示すネットキャッシュ7億4,700万ドルを上回り、手元資金14億ドルは下回る。会社は買付を、資金需要を超える現金の一回限りの還元であり、資本還元方針を定めるものではないと位置づけている。今後の還元を行わないという記述はない。取締役会は、買付が戦略上の優先課題や成長機会への投資能力に影響しないとし、取締役会が特定した自社の投資機会と戦略的な施策のうち同社の収益基準を満たすものには、引き続きすべて資金手当てがされているとしている。会社が買付の利点として挙げる根拠の一つは、同社株の売買の流動性が現状では比較的限られていることである。カザフスタン金融市場規制・発展庁は2030年までの資本市場発展プログラムの案で、証券貸借の一元的な仕組みやそれを用いた空売りの容認など、流通市場の改善策を挙げている。買付は上限を定めた提案であって、応募がどこまで集まるかは示されておらず、実施の可否そのものが9月30日の株主総会の結果にかかっている。

ソリッドコア・リソーシズはアスタナ国際金融センター(AIFC)に登録され、アスタナ国際取引所に上場する金生産会社である(ティッカーはCOREおよびCORE.K)。カザフスタンで稼働中の金鉱山2か所と、大型の成長案件を持つ。

この記事の日付 2026年9月8日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年9月10日 0:28

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