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世界銀行、ウズベキスタンの中間層は2021年37%から2025年72%超と分析。上位中間層の拡大はタシケント市に集中

世界銀行は9月18日、ウズベキスタンの貧困・公平性評価を公表した。国民貧困線の2.2倍と4.0倍を境とする階層区分で、中間層の人口比は2021年の37%から2025年に72%超へ広がった。ただし上位中間層の伸びはタシケント市に集中し、貧困層の雇用増が集中した3部門では新規雇用の84%が非正規だった。

資料写真:バザール/Adam Harangozó(CC BY-SA 4.0)出典
この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)。点は本文に出てくる場所(タシケント)。

世界銀行は9月18日、ウズベキスタンの貧困・公平性評価「Rising to Prosperity: Broadening Opportunities for All」を公開した。英語のみの全96ページで、家計予算調査(HBS)2021〜2025年をもとに世界銀行の職員が計算した階層区分を柱にしている。

階層の境目は、下の階層へ落ちる確率で引かれている。国民貧困線は1人1日16,600スム(2021年12月価格)で、その2.2倍にあたる1日約36,000スムが下位中間層の、4.0倍にあたる約67,000スムが上位中間層の閾値である。前者は貧困に、後者は脆弱層に落ちる確率がそれぞれ10%になる水準だと報告書は説明する。

この区分で、中間層(下位と上位の合計)の人口比は2021年の37%から2025年に72%超へ上がり、脆弱層は45.7%から22.1%へ下がった。

区分2021年2022年2023年2024年2025年
貧困率(国民貧困線、%)17.014.111.18.95.8
貧困人口(百万人)5.95.04.03.32.2
脆弱層(%)45.744.034.830.922.1
中間層(%、計算値)37.341.954.160.272.1

貧困率・貧困人口・脆弱層は報告書の付表A.1の値。中間層は100から両者を引いた計算値で、報告書本文の「2021年37%、2025年72%超」と整合する。

貧困率の系列そのものは新しい数字ではない。国家統計委員会が世界銀行と共同で1万6,000世帯を対象に実施した家計調査の結果として、2025年の5.8%と貧困人口220万人は2026年1月2日に同国の国営系メディアが報じている。

貧困率は地域間で収斂し、2021年に27ポイントあった地域間の最大の差は2025年までにほぼ消えた。世界銀行が偏りを指摘するのは中間層の拡大の方である。タシケント市の中間層比率は2021年の59%から2025年に94%へ上がり、その拡大の約3分の2を民間部門の賃金の伸びが、さらに19%を公的部門・国有企業の賃金が説明する。上位中間層は2025年に首都の人口の7割超を占める一方、他の地域では35%未満にとどまる。高技能の民間賃金雇用はタシケント市に29%、タシケント州に22%が所在し、金融・電気通信の高技能職は約3分の2がタシケント市だけにある。

所得下位20%の男性の賃金雇用率は2022年の18%から2025年の46%へ上がり、報告書はこれを国際的な出稼ぎ、農業、自営業から国内の賃金労働への移行によるものと位置づけている。増えた雇用は建設、卸小売サービス、製造業に集中し、この3部門では新規雇用の84%が非正規で、うち33%は不規則または季節の労働だった。低技能の非正規の平均月額賃金は正規より約30%低い。世界銀行企業調査(WBES 2025)では、2022〜2024年の実質労働生産性の伸びはマイナス4.2%だった。

社会扶助では、低所得世帯手当(LIFA)のカバー率が2022年の26.1%から2025年の7.8%へ下がった。社会扶助(LIFA、奨学金、住宅・被服手当)が貧困率に与えた変化は、2022〜23年のマイナス0.2ポイント(貧困率を下げる向き)から、2023〜25年はプラス0.7ポイント(貧困率を上げる向き)へ転じたとする。2024年にはLIFA給付の40%が所得の上位60%の世帯に渡っていたと推計する。

就業していない25〜54歳の成人のうち、貧困層・脆弱層の世帯では92%が女性で、その約85%が育児・家事を理由に挙げた。0〜2歳の子を持つ女性は、子のいない女性より就業する確率が36%低い。就業していても男女の賃金差は分野や技能水準を問わず35〜40%残り、世界平均の約20%を上回る。

世界銀行が挙げる政策の柱は、基礎学力と技能の底上げおよび立ち遅れた地域と成長拠点の接続、育児負担の軽減を含む女性の経済参加、そしてLIFAの捕捉精度を高めたうえでカバー率を2022〜23年の水準へ戻し、対象を絞らないエネルギー・公共料金の補助を減らすことの3つである。

この記事の日付 2026年9月18日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年9月25日 16:36

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