アゼルバイジャンで銅・金・銀を生産するアングロ・アジアン・マイニング(ロンドン証券取引所AIM上場)は9月21日、2026年上期(1〜6月)の未監査の中間決算を発表した。売上高は1億4,120万ドル(前年同期4,090万ドル)、税引前利益は6,850万ドル(同710万ドル)、純利益は4,610万ドルだった。6月末の純現金(リース債務を除く)は5,770万ドル(2025年末は260万ドル)。同社によれば、ギラルとデミルリの2鉱山が期を通して生産した初めての半期だった。
中間配当は1株6米セントで、11月5日に権利落ち、11月6日を基準日として11月26日に英ポンドで支払う。総額は690万ドルになる。
金の通期生産見通しは2万8,000〜3万3,000オンスから2万6,000〜3万オンスに引き下げた。ギラル鉱山の鉱石に含まれる含金鉱物にばらつきがあり、上期の金の回収率が想定を下回ったためという。銅の全維持コスト(AISC)の見通しも、2月18日に示した1トン6,800〜7,800ドルから6,000〜7,000ドルに引き下げた。コストが予算を下回っているためとした。銅(2万〜2万5,000トン)と銀(17万〜21万オンス)の生産見通しは維持した。生産の見通しは、生産分与契約に基づく政府の取り分を含む。
| 項目 | 2月18日の通期見通し | 9月21日の通期見通し | 上期の実績 |
|---|---|---|---|
| 銅の生産(トン) | 2万〜2万5,000 | 2万〜2万5,000 | 8,840 |
| 金の生産(オンス) | 2万8,000〜3万3,000 | 2万6,000〜3万 | 1万2,329 |
| 銀の生産(オンス) | 17万〜21万 | 17万〜21万 | 9万2,855 |
| 銅のAISC(ドル/トン) | 6,800〜7,800 | 6,000〜7,000 | 5,158 |
| 金のAISC(ドル/オンス) | 1,500〜1,800 | 改定の記載なし | 1,224 |
同社は2024年・2025年のAISCを開示しておらず、今回から実績の開示を再開した。上期の銅のAISC(1トン5,158ドル)は、デミルリの選鉱場や採掘車両などの施設一式を政府から借りるリース料を除いた値で、含めると5,808ドルになる。2月の見通しにも、リース料を除いた値であり、含めると1トンあたり約1,000ドル高くなるとの注が付いていた。引き下げ後の見通しについては、リース料の扱いが改めて示されていない。算出に使う生産量も2月と異なる。2月の発表は、銅のAISCを政府の取り分を除いた同社の取り分の生産量で割って算出するとしていたが、中間決算の実績は政府の取り分を含む生産量(銅8,840トン)で割っている。引き下げ後の見通しがどちらの生産量で算出されたかは示されていない。レザ・ヴァジリCEOは金の見通しの小幅な引き下げを残念としつつ、銅のAISCの低下と、金属価格の上昇で予算を上回る増収がそれを補うと述べた。
上期の生産量(銅8,840トン、金1万2,329オンス、銀9万2,855オンス)は、7月15日の生産報告で公表済みだ。この報告では金を含む通期の生産見通しを維持し、デミルリ鉱山が第3四半期に定常生産に達するとしていた。中間決算ではデミルリの定常生産を第4四半期に見込み、同四半期の初めに半自生粉砕機(SAGミル)のライナーを交換するとしている。
政府との生産分与契約に基づき、ギャダベイ鉱区(ギラル鉱山を含む)とデミルリの生産による収入には上期に12.75%の実効ロイヤルティ率がかかった。同社は、デミルリでは少なくとも2026年末まで同じ率が続き、ギャダベイでは年末までに約18%に上がると見込む。国全体の非石油輸出では、1〜7月の銅鉱石・精鉱が前年同期の9.5倍の1億5,200万ドルになった。
