アルメニア中央銀行が8月17日、他人の口座を経由させる資金移転の手口に警戒を呼びかける通知を出した。犯罪者が市民の銀行口座や暗号資産の口座、電子ウォレット、カードを使って犯罪収益を移し、出所と受益者を隠す事例が増えているという。仲介役に仕立てられた人は「名義貸しの仲介役」と呼ばれる。
勧誘の経路は、SNS、メッセージアプリ、求人広告、出会い系サービスである。職務経験も資格も要らない簡単で早い収入を約束して近づき、自分の口座やカード、電子ウォレットで送金を受け、受け取った資金を他人へ送るか現金化すること、それらのアクセス情報を第三者に渡すことを持ちかけるという。
他人にアクセスを与えたり、それらを通じて他人の資金を動かしたりすれば、マネーロンダリングなどの犯罪への関与につながりうる、というのが中銀の警告だ。報酬を受け取っていなくても、仕組みの目的を分かっていなくても、法的な結果は生じうるとしている。中銀は、口座やカードを使わせる申し出を断り、カード情報やパスワード、ワンタイムコード、遠隔アクセスの手段を誰にも渡さないよう求めた。
通知は被害の件数も金額も示していない。目を引くのは、暗号資産の口座と電子ウォレットが銀行口座と並べて挙げられ、勧誘の入口が銀行の外側にも及んでいる点である。域内では8月21日にアゼルバイジャン中央銀行も無免許の外国投資プラットフォームへの注意喚起を出している。
