米誌グローバル・ファイナンスは2026年8月14日、「World's Best Digital Banks 2026」第1ラウンドの受賞者を発表した。中東欧の内訳はこれに先立ち、消費者部門が8月11日、法人・機関部門が8月12日に公表されている。一覧にはジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンの銀行が多数並ぶ一方、中央アジア5か国は国名も銀行名も一度も現れなかった。
受賞者名は発表文の本文には書かれておらず、ページに埋め込まれた表にしか入っていない。見出しと空行を除いた受賞行は両部門で135ある。対象国の銀行を数えると次のとおり。
| 銀行 | 国 | 消費者部門 | 法人・機関部門 | 合計 | 部門名の重複を除く |
|---|---|---|---|---|---|
| バンク・オブ・ジョージア | ジョージア | 21 | 12 | 33 | 20 |
| TBCバンク | ジョージア | 4 | 5 | 9 | 5 |
| アメリアバンク | アルメニア | 6 | 3 | 9 | 8 |
| リバティ・バンク | ジョージア | 2 | 4 | 6 | 4 |
| アゼルバイジャン国際銀行(ABB) | アゼルバイジャン | 2 | 0 | 2 | 2 |
| コンバース銀行 | アルメニア | 1 | 0 | 1 | 1 |
| エヴォカバンク | アルメニア | 0 | 1 | 1 | 1 |
| 合計 | — | 36 | 25 | 61 | 41 |
一覧は2階建てで、中東欧の地域別部門賞と国別の賞が別の節に並ぶ。合計の欄は行数をそのまま数えたもので、右端は同じ銀行の同じ部門名を1件にまとめた数である。コーカサスの銀行が取った地域賞20件は、20件すべてが同じ銀行の同じ部門名の国別賞と対になっており、まとめると61件は41件になる。バンク・オブ・ジョージアの33件は地域別13件と国別20件の合計で、地域別13件の部門名はすべて国別20件に含まれるため、まとめれば消費者12、法人8の計20部門である。法人・機関部門では原資料の行名がAmeria BankとAmeriabankで揺れるが、同一行として数えた。
地域別部門賞は消費者15件、法人14件の計29件で、うち20件をコーカサスの銀行が取った。国別の総合賞は、ジョージアが消費者でバンク・オブ・ジョージア、法人でTBCバンク、アルメニアは消費者がアメリアバンク、法人がエヴォカバンクだった。アゼルバイジャンは消費者のABBのみで、法人・機関部門に同国の行はない。
主催者は発表文で、応募した銀行だけが選考の対象であり、応募のあった部門・地域・国でしか賞を出していないと明記している。全銀行を見渡した順位付けではない。一覧に名前の出た国は消費者部門で8か国、法人・機関部門で6か国にとどまり、チェコやルーマニア、ウクライナも入っていない。カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンの銀行は、公表された11本の地域別一覧(消費者6・法人5。法人の北米版は未公開)のいずれにも現れない。ただしこれは、5か国のデジタル化の水準が低いことを意味するとは限らない。どの銀行が応募したかは公表資料から分からない。
受賞の集中には資本関係も絡む。61件のうち42件は、ロンドン上場の同一持株会社ライオン・ファイナンス・グループの傘下にある2行が取った。バンク・オブ・ジョージアの33件とアメリアバンクの9件である。同グループは8月11日に第2四半期の中間配当と自社株買いの積み増しを決めている。
表彰の件数は収益の指標ではないが、上位に並ぶ顔ぶれは重なる。ジョージア国立銀行のデータでは、2026年1〜7月の銀行部門の純利益22億1,050万ラリのうち87.5%をバンク・オブ・ジョージアとTBCバンクの2行が占めている。ジョージアの銀行が取った消費者部門の地域賞12件も、うち11件はこの2行だった。
第1ラウンドの受賞者は第2ラウンドの選考対象となり、地域別・世界の総合受賞者と世界の部門別受賞者は、2026年10月13日にシンガポールのラッフルズホテルで開かれる授賞式で発表される。第1ラウンドの詳細は9月の印刷版・電子版で公表されるとしている。審査はインフォシスの審査員団が評価にあたり、最終選考はグローバル・ファイナンスの編集部が行う。評価軸はデジタル顧客の獲得戦略や利用実績、商品の幅、ウェブとモバイルの設計・機能などで、同誌がデジタルバンクを選ぶのは今年で27回目にあたる。
