カザフスタン最大の都市アルマトイと周辺地域で2026年8月14日午後、大規模な停電が発生した。人口約237万人の都市が影響を受け、ほぼ同じ時刻に隣接するキルギスとタジキスタンでも停電が報告された。タイムズ・オブ・セントラルアジアが伝えた。
発端は送電線の停止である。配電会社アラタウ・ジャルイクによれば、現地時間14日午後2時38分、国営送電会社KEGOCが保有する500キロボルトの架空送電線3本が予期せず停止した。同社は路線をL-5400、L-5300、L-5320と特定している。3本はいずれもカザフスタンの南北送電系統を構成する基幹線である。
送電線の停止により、アラタウ・ジャルイクの系統で負荷遮断と周波数低下時の自動保護装置が作動し、同社の説明では「アルマトイ市とアルマトイ州における需要家の電力遮断につながった」。停止の原因について、同社もKEGOCも当初は説明を示していない。
カザフスタンのエネルギー省は同日、KEGOCの系統で電力供給が完全に復旧したと発表した。地域の配電会社が段階的に個別の需要家を再接続しており、まもなく全面復旧する見通しだとした。KEGOCの発表によれば、午後2時37分に統一電力系統で技術的な擾乱が生じ、アガドゥイリ〜ウルケン間のL-5300とL-5320、アクトガイ〜タルディコルガン間のL-5400が遮断されたという。
同省は憶測を否定してもいる。「ウズベキスタンでの停電がカザフスタンの電力系統の事故によるものだという一部の情報は事実ではない」との見解を示した。
中央アジアの電力系統は旧ソ連期に構築された統一系統を土台としており、各国の系統が相互に接続されている。一国の基幹線の障害が国境を越えて波及する構造は、その名残である。今回、カザフスタン南部の遮断とほぼ同時にビシケクとドゥシャンベで停電が起きたことは、この相互依存を改めて示した。
系統の近代化に向けた動きもある。キルギスのエネルギー省は8月14日、中国南方電網の国際部門と、電力分野の共同事業と投資協力を検討する覚書に署名した。アルティンベク・ルイスベコフ大臣と同社のチャン・ヘン社長の会談を受けたもので、エネルギーインフラの近代化、送配電網の整備、デジタル技術、蓄電システムが協議の対象になった。覚書には協力を調整し、技術・投資の評価に進む案件を特定するための合同作業部会の設置が盛り込まれている。
