資料写真:刈り入れ後の干し草/Nikolay Olkhovoy(CC BY 3.0)出典

金融・投資

カザフの農産物輸出が5年で倍増し70億ドル。穀物から高付加価値へ、ウズベクとの競合も

カザフスタンの農産物輸出は2025年に70億ドルとなり、5年前の38億ドルからほぼ倍増した。輸出先は72か国を超え、穀物と小麦粉が主力である。一方で加工品への転換が課題となり、輸出構造の近い ウズベキスタンとの競合も強まっている。

この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)、点は各国の首都の位置。

カザフスタンの農産物輸出が5年でほぼ倍増した。2025年の輸出額は70億ドルで、5年前の38億ドルから大きく伸びている。ワールド・フィナンシャル・レビューの分析として、アスタナ・タイムズが伝えた。

これにより同国は中央アジアとその周辺に対する食料供給国としての地位を強めた。ただし同時に、より本質的な問いが浮かび上がっているという。輸出量の増加を、付加価値の高い農業・食品経済へ転換できるのかという問いである。

地理的な条件は有利である。カザフスタンは中央アジア、中国、コーカサスといった需要の伸びる市場と国境を接するか、輸送路で近接している。経済協力開発機構(OECD)と国連食糧農業機関(FAO)は、国際貿易が世界の食料システムでますます重要になり、2034年までに世界で消費されるカロリーの約22%が国境を越えると予測している。食料需要が増える地域に供給しつつ、余剰を輸出に回せる立地だという評価である。

同国の農産物はすでに72か国以上へ輸出されている。主力は依然として穀物と小麦粉で、特に近隣市場向けが多い。直近の販売年度の11か月間で、穀物と小麦粉の輸出は1,350万トンに達した。

もっとも、この構造こそが課題でもある。穀物を原料のまま出す限り、価格は国際相場に左右され、加工による利益は輸入側に残る。付加価値の連鎖(バリューチェーン)を国内に取り込むという政策目標は、資源分野でカザフスタンが直面している課題と同じ形をしている。

競合も強まっている。タイムズ・オブ・セントラルアジアは、カザフスタンが加工品の輸出比率を高めようとするなかで、ウズベキスタンとの競合が激しくなっていると伝えた。ウズベキスタンも農産物の輸出振興を進めており、両国の輸出品目には重なりがある。

一方で、この2国は貿易障壁の撤廃でも合意している。競合と統合が同時に進む関係にあり、地域の農業・食品市場は再編の途上にある。

この記事の日付 2026年8月14日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年8月16日 0:59

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