ウズベキスタンが対外経済関係を三方向で広げている。いずれもトレンド通信が同国政府の発表をもとに伝えたものである。
イランとの間では29件の共同事業が動き出す。投資産業貿易省の発表によれば、ラジズ・クドラトフ大臣とイランのモハンマド・アリ・エスカンダリ氏の会談を受けたもので、二国間の貿易と投資協力の拡大にあわせてタシケントでビジネスフォーラムを開催する予定である。
イランとの接近はウズベキスタンに限らない。同じ時期にイランはタジキスタンへの石油製品の追加輸出を検討し、年80万トンの取引を数倍に増やす構想を示した。カザフスタンからの農産物輸入の拡大にも関心を示している。ロシアからの供給が細るなかで、イランが中央アジアの取引相手として存在感を強めつつある。
中国からは具体的な設備投資の計画が出た。青島万林集団がナマンガン州に近代的な物流センターを開設する準備を進めている。農業省と同社の李彦涛CEOの会談を受けた発表で、目的は農産物の供給網の強化と、保管・輸出の機会の拡大である。
この案件が持つ意味は、ウズベキスタンの農産物輸出の構造にある。同国は果物や乾燥果実の主要な輸出国だが、収穫後の保管設備が不足しており、品質を保ったまま遠方の市場へ運ぶことが課題になってきた。ジョージアでゴールト・アンド・タガートが倉庫市場を「大型・高規格スペースの不足で賃料が上昇している」と分析していたのと同じ問題である。中国企業が保管設備に投資すれば、輸出先としての中国市場との結びつきも強まる。
三つ目はフィリピンとの関係である。外務省の発表によれば、ミルヴォヒド・アジモフ外務次官とロベルト・マナロ駐ウズベキスタン・フィリピン大使が会談し、貿易、投資、観光、輸送の各分野での関係拡大を協議した。両国間の直行便の就航の可能性も議題になった。
内陸国であるウズベキスタンにとって、航空路線は数少ない直接の接続手段である。同国は中央アジア上空の通過便の増加を受けて航空燃料の需要が下期に27%増えると見込んでおり、空の交通量そのものが増えている局面にある。
