カザフスタン国営石油カズムナイガス(KMG)の2026年上期の純利益は9040億テンゲ(18億6000万ドル)となり、前年同期比69.1%増えた。同社が公表した財務結果に基づき、クルシヴが伝えた。共同支配企業の持分を調整した後の利益は8670億テンゲである。
売上高は5兆5700億テンゲ(115億ドル)で23.7%増えた。増収の主因は原油価格の上昇と、KMGインターナショナルの石油製品販売価格の上昇である。ブレント原油の期中平均価格は92.31ドルと、前年同期から28%超上がった。一方で、テンゲの対ドル相場が486.2まで強くなったことが、テンゲ建ての増収をいくらか抑えている。
注意すべきは、この増益が生産の拡大によるものではないことである。同社の石油・ガスの生産量はむしろ減っており、利益を押し上げたのは価格だけである。
この構図は、本サイトがアゼルバイジャンについて伝えた「投資は増えるが生産は減る」という姿と重なる。カスピ海沿岸の国営石油会社はいずれも、成熟した油田の減産を価格と下流部門で補う局面に入っている。
KMGはアスタナ国際取引所(AIX)とカザフスタン証券取引所に上場しており、国の民営化計画の看板銘柄でもある。原油価格が反転した場合、生産減がそのまま利益の減少として表れる点は、株主にとっての主要なリスクである。ブレントが92ドル台にある間に生産の下げ止まりを示せるかが、下期の焦点になる。
