米格付け会社S&Pグローバル・レーティングは8月14日に公表した報告書で、タジキスタンの送金を含む海外からの資金流入が2025年にGDPの60%を超えたと指摘し、この依存が中期の成長の重しになりうると警告した。アジアプラスが伝えた。
財政面の評価は比較的良好である。政府純債務は2025年と2026年上半期の堅調な財政運営、および通貨下落の見通しが穏やかになったことを背景に、2029年まで対GDP比20%未満にとどまるとみる。S&Pはこの水準を国際的な基準で「穏健」と位置づけた。
一方、構造的なリスクとして挙げられたのは次の点である。送金流入は2025年にGDPの60%に達し、その9割超がロシアを含むCIS諸国からで、海外の労働市場の状況に経済が強く左右される。内陸国という地理も、イラン経由をはじめとする国際輸送回廊の安定に依存するリスクを生む。アフガニスタンとの国境は不安定要因であり続ける。電力は水力に大きく依存するため、冬季の発電量が天候と水量に左右される。
S&Pは今後数年の成長率を平均6.2%程度へ減速すると予想する。送金流入の減少が主因である。同時に、水力発電の能力拡張を目指す大型インフラ事業が中長期の成長と貿易を支えうるとも指摘した。ログンダムを念頭に置いた評価とみられる。
本サイトが8月に伝えたS&Pの格付け「B+」の評価軸と一貫した内容で、財政の健全さと外部依存の脆さという二面性が改めて確認された形である。
