ウズベキスタンの国家資産管理庁は9月8日、2026年8月28日付の大統領令UP-177の内容を公表した。政令の名称は「経済における国家の参加の縮小と民営化の過程の加速に向けた追加措置について」で、骨格は入札に出す国家資産の規模と、購入時の支払条件の変更である。
同庁が挙げた規模は次のとおりである。
| 項目 | 数量 |
|---|---|
| 新たに入札に付す国家持分 | 84社 |
| 入札に出す不動産 | 1,242件 |
| 入札に出す土地(事業用・都市計画用) | 約8,000ヘクタール |
| 清算または再編する国家出資企業 | 85社 |
| 売れ残りの再入札(開始価格100万スム) | 84件 |
| 入札に出す資産の総額 | 100兆スム |
| 年内に見込む売却収入 | 少なくとも14兆スム |
84という数字は2か所に出るが、指すものが違う。一方は新たに国家持分を入札に付す会社の数であり、もう一方は過去に売れずに残り、開始価格を100万スムに設定して再び競売にかける資産の件数である。金額を米ドルに直すと、中央銀行の9月8日の公定レート(1ドル=11,789.33スム)で100兆スムは約84億8,000万ドル、14兆スムは約11億9,000万ドル、100万スムは約85ドルにあたる。
支払いの条件は企業家からの提案に基づいて緩められた。
| 項目 | 従来 | UP-177 |
|---|---|---|
| 購入時の前払金 | 35% | 15% |
| 残額の分割払い | 平均14%の上乗せ | 無利子 |
| 全額支払いによる割引(大口取引) | 1か月以内の全額支払いで14% | 6か月以内の全額支払いで25% |
| 無利子の分割の期間(大口取引) | 発表に記載なし | 3か月以内に35%を支払えば最長5年、6か月以内に50%を支払えば最長7年 |
同庁が「最も重要」と位置づけているのは、これらの新しい仕組みと優遇を、国家が出資する商業銀行の貸借対照表にある資産の売却にも適用してよいとした点である。対象となる資産の規模も件数も、発表には書かれていない。
売れ残りへの対処も置かれた。資産が3か月のあいだ売れなければ、価格を段階的に下げる仕組みが適用される。場合によっては「ハイブリッド・オークション」も使われる。これは取引の過程で価格の引き下げと、その後の引き上げを組み合わせられる仕組みだと説明されている。
土地については、投資対象としての魅力を高めるとして「出来合いの一式」の原則が導入される。インフラ網への接続の技術条件と必要な許認可をあらかじめ用意したうえで売る方式である。あわせて、大規模な国立高等教育機関と専門医療センターを段階的に商業化し、民間投資家と金融手段を呼び込む可能性を作るとしている。対象の名称も時期も示されていない。
新しいのは対象の規模と支払条件であって、民営化そのものの方針ではない。同庁は、この入札の規模について、大統領が今年8月の企業家との公開対話ですでに述べたものだと明記している。その対話は8月18日にホレズム州ヒヴァで開かれたものである。民営化計画自体も以前からの枠組みで、2025年の計画は2025年4月21日付の大統領令UP-70が定めていた。同じ公開対話からは8月27日署名の大統領令UP-175も出ており、番号は2つしか離れていない。売却後の投資家保護の側では、民営化の再審査を禁じる法律が11月18日に施行される。
公表されていないものもある。大統領令の本文は9月9日の時点で国家法令データベースに収載されておらず、同庁が掲げる大統領令・決定の一覧にも載っていない。同庁の発表は個別の対象資産の名称を一つも挙げておらず、入札の日程と実施の担当も書かれていない。
あとから検証できる数字は、年内に少なくとも14兆スムという見込みである。入札に出す資産の総額100兆スムに対して14%にあたり、9月8日の公表から年末までは4か月に満たない。前払金を35%から15%へ下げ、無利子の分割を最長7年まで認め、6か月以内の全額支払いに25%の割引を付けたのは、この短い期間に買い手を集めるための条件である。年末までの実収が14兆スムに届くかどうかが、条件の緩和が効いたかを測る最初の目安になる。
