ジョージア西部の黒海沿岸で建設が進むアナクリア深水港について、施工を担うベルギーのヤン・デ・ナルのジョージア支店長ティム・デヴォルダー氏が進捗を説明した。ジョージア経済持続可能発展省の広報が公表した内容として、ビジネス専門媒体BPNが伝えた。
現場を視察したのは、経済持続可能発展省のタマル・イオセリアニ副大臣と、アナクリア海港有限会社のズラブ・シチナヴァ社長である。
デヴォルダー氏は設計と技術の作業について次のように述べた。「わが社のベルギー人技術者は、オランダの顧問会社ロイヤル・ハスコニングDHVとともに、アナクリア港が発注者の求めるものに完全に合致するよう、膨大な設計・技術作業を行った」
同氏はまた、費用面での判断にも触れている。「われわれは国家が望むものを正確に建設するためにここにいる。同時に市場で競争力を保つ責任も負っている。ヤン・デ・ナルはこの事業を評価し、大型船の入港を制限することなく港が全能力で稼働することを保証できるよう、泊地と航路を設計できると分かっていた。アナクリア港を費用効率の高いものにする方法を見つけた」
同省によれば、ジョージア政府はこの事業に厳格な要件を課しており、施工側はそれを作業過程に全面的に反映しているという。
アナクリア港は、ジョージアが長年にわたって計画してきた深水港である。既存のポチ港とバトゥミ港は水深の制約から大型のコンテナ船を受け入れられず、中間回廊の黒海側の出口としての能力に限界があった。深水港が実現すれば、より大型の船が直接寄港できるようになる。
事業は過去に何度も頓挫してきた経緯を持つ。今回の焦点である「大型船の入港を制限しない設計」と「費用効率」という2点は、まさに過去に議論されてきた論点である。浚渫と防波堤の規模を抑えれば費用は下がるが、受け入れられる船の大きさも下がる。その両立ができるという主張が、実際の工事と運用で裏づけられるかどうかが今後の焦点になる。
なお施工を担うヤン・デ・ナルは浚渫・海洋土木の世界大手で、洋上風力の基礎工事なども手がける。ポチ港ではデンマークのA.P.モラー・マースク傘下のAPMターミナルズが取扱量を伸ばしており、ジョージアの港湾は欧州企業の関与が厚い分野になっている。
