ジョージアのEC市場が急速に拡大している。2018年から2024年にかけて10倍に増え、35億ラリに達した。2025年上期も前年同期比40.6%増の21億ラリと勢いは衰えず、ゴールト・アンド・タガートは通年で47億ラリになると見込む。
成長を支えているのは利用者層の拡大、激しい競争、プラットフォームの改善、そして整備の進んだデジタル・金融基盤である。一方で課題として残るのは配送の速さ、地方のカバー率、配達員の不足、そして商品の品質に対する消費者の信頼だと同レポートは指摘する。
市場はサービスと物販に分かれる。サービス分野の主要事業者はWolt、Glovo、Bolt、Yandex、biletebi.ge、tkt.geである。このうち前の4社は国際企業で、その参入がジョージアのEC発展の大きな推進力になった。
物販の競争はより激しい。国内の主要事業者はVeli.Store、Extra.ge、そしてジョージアで営業するブランド小売チェーンの大半である。越境購入の主要プラットフォームはTemu、Amazon、eBay、AliExpress、Taobao、Trendyol、Zara、Farfetchが挙げられる。
国内ECの比率は2018年の16%から2024年には61%(21億ラリ)へ上昇した。うちサービスECが16億ラリで成長の主役、小売ECが5億ラリである。
越境ECは2018〜24年に6倍の14億ラリへ拡大し、2025年上期はさらに56.7%増と加速した。同社は2025年に18億ラリへ達すると見込む。2025年上期には Temu だけで取引件数の約5割、取引金額の約35%を占めた。 平均単価が低いこと、物流が効率的であること、積極的な販促を行っていることがその背景にある。
ECが小売販売額に占める比率は2021年の3.6%から2025年上期には8.0%へ上昇した。内訳は国内が2.2%、越境が5.8%である。越境が国内の2倍以上を占める構造は、地場の小売にとって競争環境の厳しさを意味する。
同社は2024〜30年の年平均成長率を20.5%と予想し、2030年の市場規模を107億ラリ、小売浸透率を約13%と見込む。物流の改善、購入頻度の上昇、デジタル利用の定着がその前提である。
市場での成否を分ける要素として同レポートが挙げるのは、価格、品揃え、顧客体験、配送速度の4つである。この4つすべてで実力を示せる事業者が、市場での地位を大きく強められるとの見方を示している。
