カザフスタンが2023年9月に開始した資産回収の累計は、1兆1540億テンゲ(25億ドル)に達した。アスタナ・タイムズが伝えた。
内訳は現金が1兆440億テンゲ(23億ドル)で、残りは不動産、企業株式、土地などである。年ごとの回収額は2024年の3025億テンゲ(6億5390万ドル)から2025年には7737億テンゲ(16億7000万ドル)へ跳ね上がり、2026年はここまで777億テンゲ(1億6790万ドル)となっている。
回収された資金は特別国家基金を通じて配分される。検事総長府によれば、これまでに466事業へ6176億テンゲ(13億ドル)が割り当てられた。分野別の件数は次のとおりである。
| 分野 | 配分件数 | 完工件数 |
|---|---|---|
| 上水道 | 235 | 188 |
| 医療施設 | 190 | 163 |
| 教育 | 17 | 7 |
| インフラ | 11 | 2 |
| 交通 | 7 | 1 |
| スポーツ施設 | 6 | 3 |
配分は計画にとどまっていない。364事業に2530億テンゲ(5億4690万ドル)超が支出され、うち349事業が完工した。カズインフォルムが8月17日に報じた。
地域別では東カザフスタン州が789億テンゲ(1億7050万ドル)で最も多く、北カザフスタン州が694億テンゲ(1億5000万ドル)、アスタナ市が647億テンゲ(1億3980万ドル)で続く。逆に少ないのはシムケント市、アティラウ州、マンギスタウ州である。
この差は州の規模や経済的な重要度を反映したものではない。検事総長府によれば、配分は自治体から提出された申請の数、設計・積算書類の整備状況、事業の優先度、インフラ不足の深刻さによって決まる。
つまり事業の準備そのものが資金へのアクセスを左右する。書類が整い、かつ差し迫った需要のある州が有利になる仕組みである。産油州であるアティラウとマンギスタウが下位にあるのは、財政的な余力があるために申請の動機が弱いという読み方もできる。
配分の決定は国家予算委員会が行う。承認後の事業は予算法制のもとで実施され、財務統制、国家会計検査、国庫手続きの対象となる。
カサン・ジョマルト・トカエフ大統領は1月5日のトゥルキスタン紙のインタビューで、「不法に取得された資産の返還による社会的公正の回復は、政治的な便宜やPRの問題ではなく、国家の原則的な立場である」と述べている。
投資家の観点からは、この資金がどこへ向かうかが実務的な意味を持つ。上水道と医療で全体の9割を占めるという配分は、州レベルの公共調達がこの2分野に集中することを意味する。回収額そのものより、完工した349件が稼働を続けるかどうかが次の判断材料になる。
