世界銀行は毎年7月1日に国別の所得分類を更新する。2026年7月1日の更新は2027会計年度(2026年7月から2027年6月まで)に適用され、2025年のアトラス法による1人あたり国民総所得(GNI)に基づく。境目は低所得が1,175ドル以下、低中所得が1,176ドルから4,635ドル、高中所得が4,636ドルから14,375ドル、高所得が14,375ドル超である。中央アジア・コーカサスの8か国は高中所得が5か国、低中所得が3か国で、低所得と高所得の該当は無い。対象218の国・地域のうち上位の区分へ移ったのは6か国、下位へ移った国は無く、8か国はいずれも前年度から分類が変わっていない。
| 国 | 2025年の1人あたりGNI | 2024年 | 2027会計年度の分類 |
|---|---|---|---|
| カザフスタン | 13,740ドル | 12,100ドル | 高中所得 |
| アルメニア | 9,020ドル | 7,810ドル | 高中所得 |
| ジョージア | 8,990ドル | 7,870ドル | 高中所得 |
| アゼルバイジャン | 7,360ドル | 7,340ドル | 高中所得 |
| トルクメニスタン | 6,340ドル | 5,640ドル | 高中所得 |
| ウズベキスタン | 3,670ドル | 3,170ドル | 低中所得 |
| キルギス | 2,800ドル | 2,260ドル | 低中所得 |
| タジキスタン | 2,080ドル | 1,650ドル | 低中所得 |
境目の額も毎年動く。2026会計年度は高中所得の下限が4,496ドル、高所得の境目が13,935ドル超だった。特別引出権(SDR)を構成する中国・日本・英国・米国・ユーロ圏のGDPデフレーターの加重平均でインフレ調整されるためで、今年は高所得の境目が440ドル上がった。下がる年もある。カザフスタンの13,740ドルと今年の境目との差は635ドル、ウズベキスタンの3,670ドルと高中所得の下限4,636ドルとの差は966ドルである。
アトラス法は、当年と前2年の為替レートを平均し、自国とSDRのデフレーターの差で調整した係数で米ドルに換算する。短期の変動をならすが、為替の影響が消えるわけではない。2024年から2025年の伸びはタジキスタンが26.1%と最も大きく、アゼルバイジャンは7,340ドルから7,360ドルとほぼ横ばいだった。1人あたりGNIは居住者全体が得た所得を年央人口で割った値で、世帯の手取り所得ではない。2025年の数値は世界銀行の推計であり、各国が確定値を公表すれば改定されうる。
