金融・投資

ウズベキスタン大統領府、アンディジャン州で206事業94億ドルを公表。108事業73億5,000万ドルが着工、98事業20億5,000万ドルが稼働

ウズベキスタン大統領府は9月23日、アンディジャン州で206事業・総額94億ドルが式典に並び、98事業・20億5,000万ドルが稼働、108事業・73億5,000万ドルが着工したと公表した。集計の発表に企業名も事業ごとの金額もなく、同日の個別発表で額が米ドルで示されたのは6件・4億200万ドルにとどまる。

資料写真:宝飾工場(ウズベキスタン)/Munavvara Xusniddinova(CC BY-SA 4.0)出典
この記事が扱う国。国境は Natural Earth(パブリックドメイン)。点は本文に出てくる場所(アンディジャン、タシケント、カラカルパクスタン)。

ウズベキスタン大統領府は9月23日、アンディジャン州で206事業・総額94億ドルが式典に並んだと公表した。うち98事業・20億5,000万ドルが稼働に入り、108事業・73億5,000万ドルで建設が始まった。数字は大統領府が示したもので、発表は州への訪問の一環と書くだけで、式典の開催地も開催日も記していない。

事業はエネルギー、建設、繊維、機械製造、教育、観光、物流、医薬、保健などにまたがり、州内16のすべての市と地区で実施されるとした。動き出したものとして綿・繊維クラスター、電力の貯蔵・配分システム、家具と皮革・履物の工業区、電気バス・太陽光パネル・小水力発電設備の生産、教育・医療センターを挙げ、これから造るものとして住宅団地、国際物流・観光センター、水力発電所、廃棄物の熱処理による発電設備、輸送機械と貨車の生産設備を挙げた。相手は中国、トルコ、韓国、米国、ロシア、ベラルーシ、ドイツ、インド、アラブ首長国連邦、タジキスタンの企業と国内の投資家とした。

これらの事業で4万5,000人を超える雇用が生まれ、年産は60.6兆スム、輸出余力は5億3,300万ドルになるとした。いずれも実績ではなく完成後の見込みである。輸出余力は、ウズベク語版が年あたりと書き、露語版は期間を書いていない。

発表は分野と事業の種類を並べるだけで、企業名も事業ごとの金額も一つも書いていない。94億ドルを総額とだけ記し、投資額か事業費かの区別も、外国からの投資と国内の投資の別もない。ただし廃棄物の熱処理による発電設備は、13日前の9月10日に大統領府が公表した6事業の一つである。アンディジャン州の事業は投資家がChina CAMC Engineering、直接投資が1億1,000万ドル、稼働は2027年の予定で、この1件は企業名も額も稼働年も公表済みだった。

額が分かるのは同じ23日の個別の発表14本である。事業費または投資額を米ドルで示したのは6件、スムで示したのは7件、額の無いものが1件だった。ドル建ての6件で最も大きいのは、アンディジャン・テクノパークの3億ドルである。

事業(地区)額発表の記述
アンディジャン・テクノパーク(ホジャアバード地区)3億ドル外国投資の額。100ヘクタールに51社の入居を計画。同じ工業区に中国のSanchuanと組んだ水道メーター工場2,500万ドル
養鶏クラスター(バリクチ地区)2,900万ドル事業の総額。2010年創業で、アンディジャン州5・ナマンガン州3の農場とタシケント州の飼料工場にまたがる。別に2027年末までの新規2件へ1,000万ドル
皮革・履物の小工業区(アルティンクル地区)2,800万ドル実施中の17事業の額。これまでに2,500人の雇用を創出
小水力発電設備の工場(アンディジャン地区)2,000万ドル事業の総額。全額が外国投資。2027年に全能力へ
国際技術専門学校(アンディジャン地区)1,500万ドル事業の総額。全額が外国投資。6月に開校し在校生210人
Eco Cottonのニット工場(アンディジャン地区)1,000万ドル起業家の投資額。6月29日の大統領決定に基づく。常用雇用1,000人

6件を足すと4億200万ドルで、94億ドルとの差は約89億9,800万ドルになる。合算は本サイトによる。スム建ての7件は換算レートが発表にない。水道メーター工場の2,500万ドルは技術団地の3億ドルの内数かが書かれておらず、養鶏の新規2件の1,000万ドルは2027年末までの計画である。いずれも足していない。個別の発表は、これらの事業が206事業に含まれるとは書いていない。

訪問は国際空港の視察から始まった。飛行場施設の改修の総事業費は1兆1,000億スムで、第1段階で滑走路を3.3キロメートルに延ばし、幅60メートルのカテゴリー4Eの滑走路を新設、誘導路と10機分の駐機場を整えたとした。第2段階で建設中の2階建てターミナルは床面積1万9,685平方メートル、処理能力は稼働後に毎時200人の5倍になるという。

本サイトが8月19日に伝えた新ターミナルと同じ事業である。既報は空港運営会社の説明として床面積を1万9,650平方メートルとし、大型機用の駐機スポット10カ所と誘導路2本はこれから整備すると伝えていた。今回の発表に完成時期はなく、便数を年808便から2,500便へ、処理能力を年350万人へ増やす計画を今後の目標として挙げた。既報の年間約100万人は新ターミナルが完成した時点の能力である。

発表は94億ドルが何年分かを書いていない。大統領府は2025年7月28日の発表で、その年の初めから25億ドル分の事業に着手したとしていた。2026年2月12日の州の会合では、今年立ち上げる事業を7億9,800万ドル、外国投資を2025年の25億ドルから2026年に35億ドルへ増やす計画としていた。

同じ型の式典は5日前にもあった。カラカルパクスタンでは9月18日に47事業・70億ドルの着工と11事業・5億9,200万ドルの稼働が公表された。そのときは集計の発表自体が9件の金額を示していたが、今回の集計の発表には1件もない。

大統領府は206事業の一覧も、事業ごとの完成時期も公表していない。式典では各事業の意義と進捗、稼働の時期が報告されたと書くにとどめている。

この記事の日付 2026年9月23日 は、出典が発表された日です。

本サイトでの初出 2026年9月25日 0:25

← 記事一覧へ戻る