イスラム開発銀行(IsDB)グループとカザフスタンの関係が一段進んだ。同グループのムハンマド・スレイマン・アルジャセル総裁が2026年7月にアスタナを訪れ、一連の高官協議と文書の署名を行った。同グループの発表による。
最も象徴的な動きは、7月2日に独立宮殿で開かれた第38回外国投資家評議会本会合である。カシムジョマルト・トカエフ大統領が議長を務めるこの会合で、大統領はIsDBグループを評議会のオブザーバーとして受け入れると表明した。あわせて、持続可能な経済発展を支えるうえでイスラム金融の役割が高まっていることに言及している。
アルジャセル総裁にはドスティク勲章が授与された。
実務面では2件の署名が行われた。カザフスタンの長期的な開発課題の中核をなす2つの優先分野、すなわち産業基盤の強化と輸送の接続性の改善に関するものである。
高官協議の議題はより広い。7月1日にはセリク・ジュマンガリン副首相兼国民経済相(カザフスタンのIsDB総務を兼ねる)らと会談し、経済の多角化、産業開発、輸送の接続性、水の安全保障、民間部門の育成、イスラム金融の各分野での次段階の協力を話し合った。
IsDBはカザフスタンを含む中央アジア・コーカサス各国が加盟する多国間開発銀行である。本サイトの調べでは、同グループのニュース配信は直近10件のうち8件が本サイトの対象8か国に関するもので、登録している出典元のなかで最も地域への関与が濃い。
カザフスタンにとっては、資金の出し手を増やすことに意味がある。同国の原油輸出はロシア領を通るカスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)に依存し、その安定性をめぐって外相が8月にオーストリアと協議したばかりである。米国のコーブ・キャピタルとはタングステンの一貫生産で11億ドル規模の合弁を進め、UAE企業には石炭鉱区の25年の開発権を与えた。資金と技術の調達先を複数の方向に開こうとする動きの一部として、湾岸の開発金融との関係強化がある。
