ORGANIZATION · DEVELOPMENT BANK

欧州復興開発銀行

中東欧・中央アジア・コーカサス等で民間セクター育成を目的に投融資を行う国際開発金融機関。

European Bank for Reconstruction and Development
公式サイト ↗

解説 · 2026年9月時点

欧州復興開発銀行(EBRD)は、東欧・旧ソ連の社会主義国が市場経済へ移行するのを支援するため1991年に設立された国際開発金融機関である。本部はロンドン。中央アジア・コーカサス8か国のすべてで活動しており、この地域の投資の話題に最も頻繁に登場する国際機関の一つである。2026年時点で株主は77か国と欧州連合、欧州投資銀行の計79にのぼり、投資の対象は当初の東欧から中央アジア、トルコ、南東地中海、そしてサハラ以南アフリカへと3大陸に広がった。

他の開発銀行と最も違うのは、融資の相手が原則として民間企業である点と、設立協定に政治的な条件が書き込まれている点である。同行は「複数政党制の民主主義と多元主義の原則に関与し、これを適用している」国だけを支援すると定めており、開発銀行としては例外的にこの条件を明文化している。同時に、年間の投資額の4分の3超を民間部門に振り向けるという目標を掲げ、2025年には投資額168億ユーロのうち127億ユーロ、75%が民間向けだった。

8か国での累計投資額は、各国ページの公表値を合計すると333億5,600万ユーロ・1,915件になる(2026年6月末時点。カザフスタンのみ4月末時点)。国ごとの差は大きく、カザフスタンの114億ユーロとトルクメニスタンの3億2,600万ユーロでは35倍の開きがある。この差は経済規模だけでは説明がつかず、民間部門がどれだけ存在するかという同行の業務モデルそのものの制約を映している。

正式名European Bank for Reconstruction and Development(EBRD)
設立1991年4月に業務開始。1989年10月にフランスのミッテラン大統領が構想を示してから開業まで18か月しかかかっていない
本部英国・ロンドン(カナリーワーフ)。2023年3月にチャールズ国王が現在の本部を開所した
総裁オディール・レノー=バッソ(2020年就任)。歴代7人目
株主77か国と欧州連合、欧州投資銀行の計79。応募資本は各株主の公表額の合計で311億8,926万ユーロ(2026年9月時点)
最大株主米国30億148万ユーロ(応募資本の約9.6%)。日本と英国が各29億11万ユーロ、フランス・ドイツ・イタリアが各25億5,651万ユーロで続く
格付S&P、ムーディーズ、フィッチの3社からトリプルA・見通し安定的
年間投資額168億ユーロ・640件(2025年、過去最高)。うち民間部門127億ユーロ(75%)、グリーン関連94億ユーロ(56%)。2024年は166億ユーロ
財務純利益13億ユーロ(2025年通期、前年は17億ユーロ)。銀行業務資産470億ユーロ、トレジャリー資産395億ユーロ(いずれも2025年末)
累計設立以来7,800件超・2,200億ユーロ超(2026年時点の同行の説明)
1件あたりの規模民間案件への直接融資・出資は原則500万〜2億5,000万ドル、平均2,500万ドル。これを下回る案件は金融機関経由で扱う
アルメニア累計31億5,800万ユーロ・247件。2025年は4億2,600万ユーロ・26件(いずれも同国向けとして過去最高)
アゼルバイジャン累計37億4,800万ユーロ・202件。2025年は8,100万ユーロ・10件
ジョージア累計59億9,700万ユーロ・320件。2025年は3億600万ユーロ・10件
カザフスタン累計114億2,500万ユーロ・354件。2025年は3億7,800万ユーロ・18件。中央アジアで最も古く最も大きい投資先
キルギス累計12億3,000万ユーロ・292件。2025年は1億8,300万ユーロ・29件
タジキスタン累計10億7,300万ユーロ・195件。2025年は8,700万ユーロ・19件
トルクメニスタン累計3億2,600万ユーロ・87件。2025年は600万ユーロ・1件。稼働中の案件は6件のみ
ウズベキスタン累計63億9,900万ユーロ・218件。2025年は8億8,000万ユーロ・39件で、2020年から6年連続で中央アジア最大の投資先
8か国の合計累計333億5,600万ユーロ・1,915件。2025年の投資額は23億4,700万ユーロ・152件で、同行の年間投資額の約14%にあたる
ロシア・ベラルーシ2022年4月4日の総務会決定により、両国の同行資金へのアクセスを即時停止。モスクワとミンスクの現地事務所も閉鎖した
域内の体制コーカサス3か国の統括はトビリシに置き、2026年9月1日付でトマス・カイリースが着任。ウズベキスタンはタシケントの主要事務所に加えアンディジャンとウルゲンチに拠点を持つ

設立の経緯

構想が最初に示されたのは1989年10月、フランスのミッテラン大統領によってである。東欧の共産主義体制が崩れていく最中で、同行自身は「アイデアが持ち出されてからロンドンに本部を置いて開業するまで、わずか18か月しか経っていない」と説明している。1991年4月の開業当時、想定されていたのは中東欧と旧ソ連の市場経済への移行だった。

1990年代の同行は、銀行制度の改革、価格の自由化、民営化の法制度づくり、所有権の法的枠組みの整備といった仕事に深く関わった。市場経済への移行そのものを専門とする機関という評価は、この時期に固まった。ウクライナのチョルノービリ原発の安全化と、旧ソ連圏の原子力安全の事業も、この時期に始まっている。

設立から30年余りのあいだに、対象地域は大きく広がった。2010年代には南東地中海(エジプト、モロッコ、チュニジア、ヨルダンなど)が加わり、2024年から2025年にかけてはベナン、コートジボワール、ナイジェリア、ケニア、セネガルといったサハラ以南アフリカの国々とイラクが株主に加わった。2025年には同行として初めてサハラ以南アフリカ(ベナンの国営配電会社への3,000万ユーロのソブリン融資)とイラク(イラク国民銀行への1億ドルの貿易金融枠)で投資を行っている。歴代の総裁は、ジャック・アタリ、ジャック・ドラロジエール、ホルスト・ケーラー、ジャン・ルミエール、トーマス・ミロウ、スマ・チャクラバルティ、そして2020年就任のオディール・レノー=バッソである。

業務の型

同行が使う手段は、融資、持分投資(出資)、貿易取引の保証の三つに大別される。民間案件への直接の投融資は原則として1件500万ドルから2億5,000万ドル、平均は2,500万ドルとされ、これより小さい案件は現地の銀行やマイクロファイナンス機関への与信枠を通じて間接的に扱う。中央アジアやコーカサスで同行の名前が地元の銀行と並んで出てくるのは、この間接融資の比重が大きいからである。

ソブリン(政府向け)の融資も行うが、位置づけは補助的である。国ごとの民間部門比率には大きな差があり、2026年6月末時点でトルクメニスタンは100%、アルメニアは70%、ジョージアは64%、ウズベキスタンは60%が民間部門向けなのに対し、カザフスタンは44%、キルギスは25%、タジキスタンは11%にとどまる。数字が低い国では、上下水道や送電網といった公共インフラへのソブリン融資が投資の中心になっている。

リスク分担(リスク・シェアリング)も域内で広く使われている。現地の提携銀行が企業に貸す融資のリスクを同行が半分引き受ける仕組みで、2025年には中央アジアとモンゴルで26社を相手に31件・2,850万ユーロが成立し、地域として過去最多となった。同行はこの手法を2000年代初めから使い、その後、資金を出さない形のリスク参加や第一次損失保証へ広げてきた。

資金の出し方だけでなく、制度への働きかけも業務の一部である。国ごとの投資協議会の事務局支援、公民連携(PPP)の法整備、公共調達の電子化、企業統治の改善などが「政策対話」として案件と並行して進む。中小企業向けには融資とは別に、経営助言、研修、メンタリングを提供しており、2025年には中央アジアとモンゴルで4,600社超がこの支援を受けた。

中央アジアでの活動

同行は自らを「中央アジア最大の機関投資家」と位置づけ、同地域で累計1,250件・210億ユーロ超を投じたとしている。2025年の中央アジアとモンゴル向けの投資は120件・約20億ドル(17億2,000万ユーロ)で、10年以上で最も強い実績の一つだった。内訳は、およそ3分の1が持続可能なインフラ、もう3分の1が中小企業・女性・若年起業家向けの現地銀行への転貸資金、15%が製造業とサービス業の民間企業向けである。融資の68%近くが民間の事業を支え、53%がグリーン経済に向かった。

国別ではウズベキスタンが突出している。2025年は10億ドル超(8億8,000万ユーロ)・39件で、2020年から6年連続で域内首位となった。案件はACWAパワーと組んだ中央アジア最大の太陽光・蓄電池(1ギガワットと1,336メガワット時)への1億4,200万ドル、マスダールが手がけるカシュカダリヤ州の300メガワット太陽光への最大1億9,550万ドル、10州110か所の灌漑ポンプ場の更新に対する最大2億5,000万ドルのソブリン融資などである。

カザフスタンでは2025年に約4億4,000万ドル(3億7,800万ユーロ)・18件を投じた。欧州連合と共同でアクタウ港の貨物取扱能力を増やす最大4,500万ユーロの資金供与のほか、バンク・センターcredit向けの3本合計6,000万ドル、KMF銀行向け最大2,500万ドル、アルヌール・クレジット向け最大700万ドルなど、中小企業と女性・若年層への転貸を目的とした金融機関向けが目立つ。

キルギスでは、北東部のケミンとバルクチを結ぶ53キロメートル・50万ボルトの送電線と変電所の建設に6,200万ユーロのソブリン融資、西部大チュイ運河の改修と自動化に最大2,380万ユーロ、ジャララバード州とナルイン州の取水施設・ポンプ場・幹線水路の更新に最大3,800万ユーロを供与した。オシュはグリーン・シティ計画に加わり、上水処理と公共交通の刷新に最大1,470万ユーロの融資と最大830万ユーロの補助金が付いている。タジキスタンでは、ソグド州のカイロクム水力発電所の全6基が稼働して設備容量が12万6,000キロワットから17万4,000キロワットへ増え、南部ではダンガラとグリストンを結ぶ道路の改良に最大3,800万ユーロのソブリン融資が入った。

トルクメニスタンだけは規模が桁違いに小さい。累計3億2,600万ユーロ・87件に対し、2026年6月末時点で稼働中の案件は6件、ポートフォリオ残高は500万ユーロにすぎない。同行は同国について「経済は依然として広範な国家の介入と国有によって特徴づけられ、民間部門は小さく国家の規制を強く受ける」と記し、エネルギー効率、電力、都市サービスの分野では改革が不十分なため活動を限定的な政策対話にとどめると明言している。

コーカサスでの活動

ジョージアは累計59億9,700万ユーロ・320件で、8か国のなかでカザフスタンに次ぐ規模である。重点は民間部門の競争力、自国通貨建て・資本市場の育成、地域間の接続性、再生可能エネルギーと資源効率に置かれている。水力・風力の発電設備と地域市場への連系線への融資、深く広い自由貿易圏(DCFTA)の基準への適合支援が柱で、2025年の投資は3億600万ユーロ・10件だった。

アルメニアでは2025年が過去最高の年になった。投資額4億2,600万ユーロ・26件で、うち3億2,200万ユーロが10の提携金融機関への与信枠である。欧州連合と共同で「難民対応ウィンドウ・アルメニア」を立ち上げ、難民が経営する事業へ4,400万ユーロの融資と1,070万ユーロの奨励金を出したほか、若年層が経営する事業向けに3,800万ユーロ、エレバン税関・物流センターの整備に3,000万ユーロを投じた。日本政府の支援を受けてアルメニア中央銀行とデリバティブ・レポ取引の標準契約書をアルメニア法の下で導入する作業も進めている。同行は2025年末時点の累計を242件・28億ユーロとし、うち85%が民間部門向けだとしている。

アゼルバイジャンは累計37億4,800万ユーロ・202件だが、2026年6月末時点で稼働中の案件は36件と少なく、民間部門比率も41%と域内では低い部類に入る。重点は非石油部門の育成、現地金融機関の強化、グリーン経済への投資である。最新の国別戦略は2025年1月に承認された。

コーカサス3か国を束ねる責任者はトビリシに置かれている。2026年9月1日付でリトアニア出身のトマス・カイリースが着任し、2022年からバルト三国を統括していた職務から移った。前任のアルキス・ドラキノスは同月に退任している。

国別戦略と協力の枠組み

同行の活動は、国ごとに理事会が承認する「カントリー・ストラテジー」に沿って行われる。おおむね5年を対象とし、その国の投資環境の診断(ダイアグノスティック)を踏まえて2〜3本の優先課題を決める。戦略の草案は公開されて意見を募り、寄せられた意見への回答も文書として公表される仕組みになっている。

2026年9月時点の採択日は国によってかなり離れている。トルクメニスタンが2019年7月10日、タジキスタンが2020年2月26日、ジョージアが2021年12月8日、カザフスタンが2022年6月22日、ウズベキスタンが2024年1月24日、キルギスが2024年9月25日、アゼルバイジャンが2025年1月、アルメニアが2025年(2025〜2030年戦略)である。戦略が古い国ほど、同行の関与が薄いか、更新の前提となる政策対話が進んでいないと読める。

戦略とは別に、政府との包括的な協力協定が結ばれることがある。2026年6月7日、ラトビアのリガで開かれた同行の第35回年次総会で、カザフスタン財務省と同行が「強化パートナーシップ枠組み取決め」(EPFA)に署名した。2021年の協定を引き継いで2030年までの活動を束ねるもので、カザフスタン政府が最大600万ユーロの補助金を拠出し、同行が同額を上乗せする。同年6月17日にはウズベキスタン政府とも同様のEPFAが結ばれ、同国政府が中小企業向けの技術協力・助言に最大2,000万ドルを拠出することになった。

域内の国は資金の受け手であると同時にドナーでもある。カザフスタンの同行への累計拠出は9,000万ユーロを超え、ウズベキスタンは2024年にPPP案件の準備を支える協力口座へ1,000万ユーロを拠出した。ジョージアは2014年と2020年に東欧エネルギー効率・環境パートナーシップ基金へ計300万ユーロ、アルメニアは2015年に同基金へ100万ユーロ、アゼルバイジャンは計360万ユーロを拠出している。

重点分野と2026〜2030年の枠組み

現在の重点は、グリーン経済への移行、経済ガバナンス、人的資本の三つである。2025年には投資額の56%にあたる94億ユーロがグリーン関連に、投資件数の47%が女性の機会拡大に結びつく案件に向かった。域内では、再生可能エネルギーの入札制度づくり、炭素市場の設計、送配電網への再エネの統合、都市の上下水道と電気バスといった案件がこの分類に入る。

自国通貨建ての金融も同行が力を入れる分野である。ドル建てで借りた企業が自国通貨の下落で返済に窮する事態を避けるため、テンゲ建てやスム建ての債券を自ら発行して原資を作り、現地通貨で貸す。カザフスタンでは翌日物金利指標TONIAの利用を広げて現地通貨建て融資を促す作業を、同国の当局と進めている。

2025年、株主は2026〜2030年の「戦略・資本枠組み」(SCF)を承認した。中心に据えられているのはウクライナへの支援の継続であり、戦時中と戦後復興の双方を対象とする。2025年のウクライナ向け実行額は29億ユーロで、ナフトガスへの7億7,000万ユーロの資金供与(うち5億ユーロは冬期前のガス在庫積み増し向けで、同国向けとして同行史上最大の融資)が最大の案件だった。域内8か国への配分は、この枠組みのなかで決まる。

ロシア・ベラルーシへの停止と資本増強

2022年4月4日、同行の総務会はロシア連邦とベラルーシによる同行資金へのアクセスを即時停止することを決めた。両国での新規の案件と技術協力は一切できなくなり、既存案件への支払いも停止・取消しの権利を行使できる形になった。同行はこれに先立ってモスクワとミンスクの現地事務所の閉鎖手続きに入っている。ロシアは1992年4月9日に加盟した株主であり、応募資本12億580万ユーロを持つ株主のままだが、資金の受け手ではなくなった。

2023年、総務会は40億ユーロの一般増資を承認した。2025年末までに応募率はほぼ95%に達している。増資は貸出余力を広げるためのもので、ウクライナ支援の継続と新規加盟国への展開を支える。

2025年の不良債権比率は貸出資産の8.4%だが、ウクライナ関連の与信を除くと3.1%で、2024年と同水準にとどまる。地政学的な緊張が資産の質に与えている影響が、この2つの数字の差に表れている。

数字の読み方

同行の公表数字には二つの単位が混在する。会計上の基準通貨はユーロで、決算も国別ページの累計投資額もユーロ建てである。一方、報道発表では読者の分かりやすさのためにドル表記が併記されることが多く、2025年の中央アジア向け投資は「約20億ドル(17億2,000万ユーロ)」と書かれる。両者を足し合わせないよう、どちらの通貨で比べているかを確かめる必要がある。

国別ページの累計投資額と、年初に出る国別の実績発表の数字は一致しない。基準日が違うためで、たとえばアルメニアは2026年1月の発表では「2025年末時点で242件・28億ユーロ」だが、国別ページの数値は2026年6月末時点の247件・31億5,800万ユーロである。どちらの時点かを見ずに比べると、増減を読み違える。

国別ページのポートフォリオ関連の基準日も国ごとに揃っていない。2026年9月時点では8か国のうち7か国が2026年6月30日時点、カザフスタンだけが4月30日時点だった。国どうしを比べるときは、この2か月のずれが入ることを踏まえる。

加盟日についても、同行の資料のあいだで食い違いがある。トルクメニスタンは株主一覧では1992年6月1日、国別ページでは1991年12月18日と記されている。株主一覧のほうが加盟国全体を並べた表であり、こちらを基準にするのが分かりやすい。

「累計投資額」(cumulative EBRD investment)と「累計実行額・保証発行額」(cumulative disbursements and issued guarantees)は別の指標である。前者は約束した金額、後者は実際に払い出した金額で、国によって差の大きさが違う。アゼルバイジャンは37億4,800万ユーロに対し35億2,700万ユーロと差が小さいのに対し、ウズベキスタンは63億9,900万ユーロに対し46億4,900万ユーロと開きが大きい。近年に約束した案件が多いほど、この差は広がる。

参考資料

この解説は編集部がまとめたもので、2026年9月時点の情報に基づく。記事とは異なり、新しい事実が 確認できしだい随時更新する。誤りに気づいた方はお問い合わせください。

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EBRD、ウズベキスタンの2026年成長率予測を1.0ポイント上げ7.5%に。ジョージアも0.5ポイント上げ6.5%、他の6か国は据え置き2026.09.24EBRDが9月24日に公表した地域経済見通しの2026年9月版(題名「Running dry」)で、中央アジア・コーカサス8か国のうち6月版から予測が動いたのはウズベキスタン(2026年を1.0ポイント上げ7.5%)とジョージア(2026年・2027年を0.5ポイントずつ上げ6.5%・5.5%)の2か国だった。EBRDとEU、アルムスイス銀行に2000万ドル。難民と若年層の事業を対象に2026.07.06EBRDがアルメニアのアルムスイス銀行に2000万ドルを供与する。1000万ドルずつを難民が営む事業向けと若年起業家向けに配分し、EUが投資補助金と初期損失保証で支える。7割以上をグリーン技術に振り向ける。EBRDとEU、キルギスの小規模事業者のデジタル化を支援。顧客管理と財務記録の導入進む2026.07.03EBRDの中小企業向け助言プログラムが、EUの支援を受けてキルギスの小規模事業者のデジタル化を進めている。顧客追跡システム、財務記録の管理、顧客関係管理(CRM)の導入が対象。EBRD、ウズベキスタン第2位の医薬品卸に1500万ドル。ブハラとヌクスに新倉庫2026.06.24EBRDがメロス・ファームに1500万ドルを融資する。ブハラとヌクスに倉庫を新設し、タシケントの既存施設を拡張する。欧州からの医薬品調達と運転資金にも充てられる。EBRD、カザフスタン幹線道路の改良に2億3000万ユーロ。中国・欧州回廊の輸送力を強化2026.06.23欧州復興開発銀行が国有道路運営会社カズアフトジョルに2億3000万ユーロを融資する。アクトベ〜ウルガイシン間234キロを4車線化し、中間回廊の輸送力を高める。AIIBが協調融資する。ウズベキスタンの薬局チェーン、100店舗を新規出店へ。EBRDが1000万ドル融資2026.06.23EBRDがビッグ・ファミリー・ファームに1000万ドルを融資する。同社は薬局チェーン「アクマル・ファーム」を86店舗運営しており、新たに100店舗を出店する。ウズベキスタンの断熱材メーカーに2900万ドル。生産能力を3.3倍の年10万トンへ2026.06.19EBRDがホレズム断熱グループに2900万ドルを融資する。ウルゲンチ工場の玄武岩繊維断熱材の生産能力を、年3万トンから10万トンへ引き上げる。EBRDとウズベキスタン、拡大協力枠組みに署名。政府が中小企業支援に2000万ドル拠出2026.06.17EBRDとウズベキスタン政府が拡大パートナーシップ枠組み協定に署名した。政府側が中小企業支援に2000万ドルの無償資金を拠出し、EBRDが上乗せする。同国への累計投資は210件、69億ドルに達している。ウズベキスタン・ヌクスに電気バス112台。EBRDが3700万ドル2026.06.17EBRDがウズベキスタンに3700万ドルを供与し、カラカルパクスタン自治共和国の首都ヌクスに電気バス最大112台と充電設備を導入する。「グリーン・シティーズ」の枠組みによる。EBRD、ウズベキスタン鉄道のデジタル化に3840万ユーロ。同国初の公共部門案件2026.06.17国有ウズベキスタン鉄道に対し、EBRDが最大3840万ユーロを融資する。運行管理システムの導入とサイバーセキュリティの強化に充てられる。EBRDはウズベキスタンで初の同種の公共部門案件としている。EBRDとカザフスタン、2030年までの新協力枠組みに署名。累計投資は128億ドルに2026.06.07リガで開かれたEBRD年次総会で、カザフスタン財務省とEBRDが2030年までの拡大パートナーシップ枠組み協定に署名した。カザフスタン側が最大600万ユーロの無償資金を拠出し、EBRDが同額を上乗せする。EBRD、タジキスタンの銀行2行に1500万ドル。緑の気候基金とEUが協調2026.06.06EBRDがタジキスタン投資信用銀行に1000万ドル、バンク・アルヴァンドに500万ドルを供与する。水利用の効率化、女性起業家向け融資、気候技術の3用途に配分される。緑の気候基金とEUが協調する。EBRD、ジョージアの製薬大手アヴェルシに1000万ユーロ。トビリシの物流拠点を自動化2026.06.06EBRDがジョージアの製薬・ヘルスケア企業アヴェルシ・ファーマに1000万ユーロを融資する。トビリシの中央倉庫を改修・自動化し、最大40%の省エネを見込む。従業員1000人以上を対象とした研修も併せて実施する。中央アジアの成長率、2026年は5.6%とEBRD予測。キルギスが8.7%で最も高い2026.06.03EBRDの「地域経済見通し」によれば、中央アジアとモンゴルの2026年の成長率は5.6%、2027年は5.3%となる見込み。国別ではキルギスが8.7%、タジキスタンが7.9%と高く、カザフスタンは4.7%にとどまる。キルギスの食品メーカー、EBRDの助言で売上30%増。女性起業家支援の枠組みで2026.05.20キルギスの食品メーカーTunukが、EBRDの中小企業向け助言プログラムを受けて売上を30%伸ばした。女性起業家金融イニシアティブ(We-Fi)が同プログラムを支援している。従業員は11人。EBRD、アルメニアのアクバ銀行と5000万ユーロのリスク分担契約。EUが450万ユーロを保証2026.05.07EBRDがアルメニアのアクバ銀行と5000万ユーロの非資金型ポートフォリオ・リスク分担契約を結んだ。新規融資の信用リスクを最大50%引き受ける。EUが450万ユーロの保証を提供する。エレバンの複合用途開発に3000万ドル。総事業費9200万ドル、LEEDゴールドを目指す2026.04.29EBRDがイネコバンクを通じ3000万ドルを供与し、エレバンの延床約4万7000平方メートルの複合用途施設を建設する。総事業費は9200万ドル。LEEDゴールド認証を目標とし、EBRD資金は全額がグリーン移行分類となる。EBRD、カザフスタン鉄道の米ドル建て債に1億2500万ドル出資。中間回廊の整備に充当2026.04.29国有カザフスタン鉄道が最大10億ドルを起債し、EBRDが1億2500万ドルを引き受けた。調達資金は旅客駅の近代化と中間回廊沿いのインフラ整備に充てられる。ロンドン、カザフスタン、アスタナの3取引所に上場する。カザフスタンに出力1ギガワットの風力発電所。EBRDなど総額5億4800万ドル、トタルエナジーズが主導2026.04.24ジャンブール州で計画される「ミルヌイ」風力発電所に総額5億4800万ドルの融資が組成された。出力1ギガワットに300メガワット・600メガワット時の蓄電池を併設する。事業会社にはトタルエナジーズ、サムルク・カズナ、カズムナイガスが出資する。カザフスタン、公正なエネルギー移行の投資枠組み「QaJET」を発表。2035年までに再エネ10ギガワット2026.04.22アスタナで開かれた地域エコロジーサミットで、カザフスタンがエネルギー移行の投資プラットフォーム「QaJET」を発表した。2035年までに再生可能エネルギー10ギガワットの導入を目指し、必要投資額は約200億ドルとされる。

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先週の中央アジア・コーカサス:EBRDがウズベキスタンの2026年成長率予測を7.5%へ上方修正、シルダリヤ州の新設火力で1,600メガワットが緊急停止(9月21日〜27日)2026.09.28EBRDが9月24日に公表した地域経済見通しで、中央アジア・コーカサス8か国のうち6月版から予測が動いたのはウズベキスタン(2026年を7.5%へ)とジョージア(6.5%へ)の2か国だけだった。25日にはシルダリヤ州の試運転中の火力発電所で1,600メガワットが緊急停止したとウズベキスタン・エネルギー省が発表した。カザフスタンでも合計962メガワットの負荷が遮断されたと、KursivがKEGOCのデータとして伝えている。ウズベキスタン大統領府はカラカルパクスタンとアンディジャンの事業を相次いで公表し、カザフスタンの銀行部門の1〜8月の純利益は13.6%減った。ウズベキスタン大統領府、カラカルパクスタンで47事業70億ドルの着工と11事業5億9,200万ドルの稼働を公表。中国側とのデータセンターとデジタル通貨生産に22億8,100万ドル2026.09.18ウズベキスタン大統領府は9月18日、カラカルパクスタンで11事業・5億9,200万ドルが稼働し、47事業・70億ドルの建設が始まったと公表した。金額付きで名指しされたのは9件だけで内訳は未公表である。デジタル通貨の生産は4月の大統領決定で全域が特別ゾーンに指定済み、計算センターの中国企業名も昨年11月に公表済みだった。先週の中央アジア・コーカサス:アゼルバイジャン中銀が8月に15億ドルの買い介入、ABBがダヴル銀行株51%の取得を完了(9月7日〜13日)2026.09.14アゼルバイジャン中銀は8月に15億ドルの買い介入を実施し、中銀によると外貨準備は過去最高の153億ドルになった。ジョージアの総国際準備も過去最高を更新した。ウズベキスタンでは、アゼルバイジャンのABBがダヴル銀行株51%の取得を完了し、国家資産の購入時の前払金を35%から15%へ下げる大統領令の内容も公表された。カザフスタンではKaspi.kzの臨時株主総会が、第2四半期の配当を1株1,000テンゲに増やす提案を承認した。アスタナ・ファイナンス・デイズ2026、AIXが炭素クレジットの取引を開始。AFSAはジョージア国立銀行と相互アクセスの覚書2026.09.10アスタナ国際金融センター(AIFC)が9月9〜10日に開いたアスタナ・ファイナンス・デイズ2026で、アスタナ国際取引所が自主的炭素クレジットの取引を始め、規制当局のAFSAは清算参加証書を適格投資に指定した。AFSAはジョージア国立銀行と相互アクセスの覚書を結んだ。取引量や金額はいずれも示されていない。ソリッドコア・リソーシズ、最大12億ドルの株式買付を提案。1株11.66ドルで発行済みの約23.2%、9月30日の株主総会の承認が前提2026.09.08カザフスタンの金生産会社ソリッドコア・リソーシズは9月8日、株主に最大12億ドルを還元する市場内公開買付を提案した。1株11.66ドルで、発行済み株式の約23.2%にあたる最大1億291万5,952株が対象。実施は9月30日の株主総会の承認が前提で、筆頭株主マーデンとネシスCEOは応募しないと確約している。EBRD、カザフスタンの配電大手アラタウ・ジャリクに上限1,020億テンゲ。アルマトイ市と州の約400万人に供給2026.09.07欧州復興開発銀行は9月7日、カザフスタンの配電会社アラタウ・ジャリク・カンパニーの投資計画を支援するとして、上限1,020億テンゲ(1億9,400万ユーロ相当)の長期融資を発表した。同社はアルマトイ市と州でおよそ400万人と約5万の商業需要家に供給する。資金は自動検針機器の調達と低圧・中圧網の更新に充てる。EBRD、カザフスタンの農産物商社TBFホールディングに上限2,500万ユーロ。有機農産物向けに50万ユーロの助成金も2026.09.03欧州復興開発銀行は9月3日、カザフスタンの農産物商社トレードアグラとTBFホールディング・グループ傘下の関連会社に、上限2,500万ユーロのシニアローンを供与すると発表した。農産物の調達から輸出までの季節運転資金に充てる。有機農産物向けの50万ユーロの投資助成金も付く。同国向け投資は累計358件・117億ユーロ超。タジキスタン、通信分野のデジタル調整評議会が発足。2040年戦略の実施を調整・監視、発足式にADB・世銀・EBRDが出席2026.08.22タジキスタンのヒサール市で8月21日、通信分野のデジタル調整評議会が発足した。2026年4月30日付の政府決定第231号で承認された2040年までの通信分野発展戦略について、実施を調整・監視する機構である。発足式にはADB・世界銀行・EBRDと国連の代表が出席した。ゼモ・ラルシはロシア最大の貨物自動車国境、年480万トン。通過する貨物は50〜80億ドルとTCRC試算2026.08.21ジョージアの調査機関、輸送回廊研究センター(TCRC)が2026年8月21日に公表した分析によれば、ジョージアとロシアを結ぶゼモ・ラルシ検問所は、ロシアの貨物自動車専用の国境検問所107か所で通過トン数が最も多く480万トンだった。通過する貨物の価値は年50億〜80億ドルと試算し、クヴェシェティ・コビ新道路の優先度に疑問を呈した。ジョージアの対外公的債務が90億ドル超。最大の債権者はADB、日本は1億ドル2026.08.13ジョージアの2026年7月時点の対外公的債務は90億1,600万ドルとなり、前月から2,720万ドル増えた。最大の債権者はアジア開発銀行の24億6,900万ドルで、世界銀行IBRD、欧州投資銀行が続く。二国間ではフランス、ドイツ、日本の順である。EBRD、ウズベキスタンの家電最大手テクノマートに1000万ドル。店舗網とIT基盤を拡充2026.03.19EBRDがウズベキスタンの家電・電子機器小売最大手テクノマートに1000万ドルを融資する。店舗設備とIT基盤の更新、取扱商品の拡大、人材育成に充てられる。日欧協力基金が技術支援を行う。EBRD、ジョージアのプロクレジット銀行に1500万ユーロ。35歳未満の経営者向け融資に充当2026.03.02EBRDがプロクレジット銀行ジョージアに最大1500万ユーロを供与する。35歳未満が保有または経営する零細・中小企業への転貸に充てる。「Youth in Business Caucasus」のジョージア初案件となる。